シンハリング2024

クラブと相性抜群シンハ一族の真打ち 未完に終わった母の無念を晴らす

■ピックアップコメント
黎明期のクラブを熱狂させた母の初仔がやってきました。

3勝を挙げた母はオープン入りはできなかったものの、準オープンの身で臨んだ福島牝馬S・GⅢで4着に入るなど重賞クラスの実力を備えた馬でした。桜花賞を目指した3歳時は、トライアルのアネモネSの直前に鼻出血を発症するなど不運にも泣かされましたが、巡り合わせ一つでクラシックの舞台も夢ではありませんでした。

父にブリックスアンドモルタルを迎えて生まれた本馬は、母譲りの重厚感を備えた馬体の持ち主。能力もしっかりと受け継いでいることは想像に難くありません。

祖母シンハディーパの子供は7頭がデビューしていますが、3勝以上を挙げているのはシンハリングとシンハナーダだけ。クラブと確かな相性を誇るこの血なら、大舞台に立ち、勝利をつかむことも夢ではないはずです。

■配合診断
父の産駒は6頭がオープン入りを果たしています。母の父にゴールドアリュールを持つアンモシエラはダートで活躍し、母が芝2000mの重賞ウィナーであるアスクカムオンモアは芝の中距離で4勝、母がダービー馬クロワデュノールの半姉であるラスカンブレスは芝2400mで2勝と、母系の特長を素直に引き出す傾向が見られます。

本馬の母はダイワメジャー産駒らしい芝のマイラーで、芝1600〜1800mで3勝をマークしました。父の傾向を踏まえると、本馬も芝のマイラーに育っていく可能性が高いでしょう。

父方に入るRahyと母が持つSingspielは兄弟で、名牝Glorious Songの5×5のクロスが双方をまとめ上げ、全体の底力を引き上げました。希少性の高い祖母の父ウォーエンブレムが程良い引き締め役。バランスのいい血統構成に仕上がっており、能力の水準は高そうです。

(最終更新日：2025年6月12日)